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13 Nov

山梨の“U.C.J”がサウンドシステム製作を公開する事情

山梨県上野原市の山あいに佇む「United Culture Japan」(以下U.C.J)の拠点。自家製のサウンドシステムが常設され、オープンなスペースとして活用されている。2019年の秋、サウンドシステムを増強するあたり、スピーカーボックス製作の一部始終を公開中。独自のサウンドシステム運営法について聞いてみた。

移住者と地域を繋いだ自作サウンドシステム

2010年に上野原に物件を購入。東京から通いつつのDIYリノベーション期間を経て、2016年に本格移住した江本吉見氏と河野祥平氏。“U.C.J”を拠点にそれぞれ音楽機材の輸入代理業やスペシャリティー・コーヒーブランド業などを展開している。

音楽好きの友人同士で出資しあい、いつでも良い音を楽しめるおもちゃとして、サウンドシステムの製作に着手したのが2015年。

徐々に上野原のコミュニティーや若手市所員らと繋がりが築かれていく中で、自治体から助成を受けてサウンドシステムを製作するという、前代未聞の展開に至る。

製作費の約80%を県の助成金でまかなった

2017年から「U.C.J」が受けているのが『山梨県上野原市民活動支援事業の助成金交付』だ。
その概要は?

助成金のコンセプト>>>
・市民と行政による協働のまちづくりを進める。
・地域課題の解決や地域活性化、地域の人材づくりに繋げる。
・市民が主体的に取り組む市民活動に対する支援。

助成金交付を受けられる団体>>>
・公益的な活動を行っている、又は行おうとしている。
・政治活動、宗教活動及び営利活動を目的としていない。
・市内に主な活動場所を有する。
・過半数の市民を含む、5人以上の構成員が在籍している。

交付される助成金の額>>>
①補助対象経費の80%
②事業費の総額から事業の実施に伴って生じる収入を引いた額。
上記①②の2パターンいずれか。
同一団体、同一事業について年1回上限30万円、3年間まで交付。

出典:上野原市HP

2019年11月現在のU.C.J拠点の様子

地域活性に貢献して地元に根を張る

最長3年間(3回)の交付を受けるには、活動内容や活動実績を市へ報告する必要がある。そのため、“U.C.J”はサウンドシステムを地域の野外マーケットに出したり、拠点に専門家を招いてサウンドシステムについてのワークショップを開催したり、年に数回の文化活動を行なっている。

「製作に助成金を当てていることもあり、サウンドシステムは上野原を中心に鳴らしていくつもりです。この文化についての理解を浸透させて、町の人たちに楽しんでもらえるサウンドシステムにしたい。若い人だけじゃなく、興味を持ってくれる年配の人もいます」(江本氏)

「U.C.Jはいつ覗きに来ても当たり前にサウンドシステムがあって、聴いてもらえる場所でありたい。公の場に出すのは年間に数回。『七夕ナイトバザール』では、街の中心部に音が鳴り響きます。天候によって中止になる年もあるけど、家で音を出せるからジレンマは少ないです」(河野氏)

河野氏が持つ保育士の資格を活かしたイベントなども

DIYの工程をシェアすれば、愛着もひとしお

“U.C.J Sound System”の最終形態(?)としてバックロードホーン型のスピーカーを作ることに。それに伴い、既存のウーファーをキックベースのスピーカーに作り変える作業も控えているとか。

製作中のバックロード型エンクロージャー。図面は18”Super Scooperを参考に自ら起こした。木材は海外製バーチ合板。後に取り付けるPRECISION DEVICESのスピーカーユニットは国内のCOUNTRY ACTより調達。

週末に実施される作業の一部始終は、ワークショップとして公開。上野原市民はもとより、興味がある人なら誰でも見学、お手伝い歓迎のスタイルをとっている。

もの珍しげに眺めるだけでもよし、自作音響やサウンドシステムについて情報交換するのもよし。

地元の人が畑で採れた野菜を手に、ふらりと覗きに来たり。子どもも興味津々だ。製作過程はOfficial INSTAGRAMにて更新中。訪問前にSNSをチェック、または主催者へ連絡を。

Official INSTAGRAM/@ucj_official
INFO/09083050061(江本)

後記:納めた税金を助成というかたちで還元させる。“みんなのサウンドシステム”として地域と相互理解を図りながら、好きな音楽をかける機会を模索する。彼らのライフスタイルと密着した “U.C.J Sound System” に、新しいタイプの運営方法を垣間見ることができた。

20 Sep

茨城×大阪の競演『BIG WAVE 2019』の 舞台裏に見たサウンドシステムカルチャー

BIG WABE 2019 レポート/02 Sound System Report

9月7日(土)、8日(日)に開催されたひたちなか市のレゲエフェス『BIG WAVE 2019』は、今年も6つのサウンドシステムが並ぶ祭典の様相だった。近年のラインナップは地元茨城の3基と、大阪から3基。今年出場した個性豊かなサウンドシステムの舞台裏を覗いてみよう。

『BIG WAVE 2019』 前に各サウンドシステムが語ったこだわりはコチラ▷▷▷REGGAEZION

『BIG WAVE 2019』のホストサウンド MINORITY Sound System(Ibaraki)へのインタビューはコチラ▷▷▷BIG WABE 2019 レポート/02 Sound System Report

BURN DOWN Sound System(Osaka)

20年以上にわたり、全国の野外ダンスやクラブなどでサウンドシステムを稼働させてきた泉州の老舗。この日のベースユニットは総計16発。爆鳴りに加え百戦錬磨のプレイも圧巻。12月28日には恒例の『SOUTH YARD MUZIK』を開催予定。

様々な現場をくぐり抜けてきたボックスはカーペット張り。ボックスもアンプも半端ない重さ。
「これがフルセット、90%のパワーや!まだまだ出まっせ!!」とMakoto氏。
BURN DOWN SOUND

EMPEROR with LEVEL EIGHT Sound System(Hyogo)

兵庫県尼崎のサウンド EMPERORと、エンジニア raipachi氏のサウンドシステムがタッグを組んで活動。9月23日(月/祝)に地元で主催する 『尼崎レゲエ祭』 を控え、この大舞台に向けてホーンとツィーターのリニューアルを敢行。

「自分で設計しつつ、ビルダーさんに相談しながら形にします。キリがない世界です」
10周年を迎え、海外も視野に躍進するEMPEROR。サウンドシステムが加入し、勢いが加速!
EMPEROR SOUND

 RISKY DICE Sound Sysrem(Osaka)

関西を中心に全国で若者層に大人気。2013年の『BIG WAVE』初出演時にサウンドシステムを作って帰ってくることを宣言。1年間で完成させて見せ、『BIG WAVE 2014』の当日にお披露目した。派手なデザインと演出力の高さも魅力!

「これだけの舞台に立つには、自分はやっぱりサウンドシステムが必要だと思った」
RISKY DICE

BACK DRAFT Sound System(Ibaraki)

眩し赤×白の配色、“EMERGENCY HIGH POWER”のサイン、JBLのホーンが印象的。2015年にサウンドシステムとともに初出演してから、設置スペースに合わせて成長。もう1基、SOUL BEATの名義で紫色のサウンドシステムも所有。

12発のバスレフが刻むレゲエのキックはまさにハート・ビート。
「音楽を通してポジティブなメッセージを届け続けるのがミッション」

KASHIMA SOUND with Sound System(Ibaraki)

昔はお客さんで来ていた 『BIG WAVE』 に、サウンドシステムを携えての初参戦。母体となるイベント“パフェリバ”でもサウンドプレイの経験や音出しを重ねながら、フェスデビュー。黒×ピンクの配色と、後面開放のユニットが眩しい。

前日搬入一番乗り。ステージでプレイする当日用ダブもしっかり仕込んできた。
「こんな大舞台で、フルセットと一緒にプレイもさせてもらえる機会はなかなかない!」
KASHIMA SOUND

※以上アイコン付の写真は全てBIG WAVEReal☆Shot MASATO提供

大阪勢は初日の早朝に到着。お互いのスピーカーを担ぎあう、助け合いの風土がある。
積み上げ終わって談笑中。本番に向け、ワイヤリング(配線)が終わって音が出るのを待つ。
BURN DOWNのMakoto氏、初日のトリを務めた寿君、RISKY DICEのMiyamo氏。ラストのラバダブ前に。
西と東のスピーカー大好きお父さん、LEVEL EIGHTのraipachi氏と主催者のPAPA TOSHI氏。サウンドシステムビジネスは裏方が華。

後記 : ひとつのステージを作り上げながらも、見た目も音の聴こえ方もそれぞれ個性的。6基すべてがフルバイブスという最高の空間。出演者もサウンドシステムの担当者もお互いに刺激しあう環境から生まれるコラボレーション。「みんなで音楽を体感したい」というシンプルで強い動機が感じられ、オーディエンスも含め、『BIG WAVE』 に関わる人全員に共有されていた。

20 Sep

サウンドシステム6基が轟く茨城のフェス『BIG WAVE』が愛されるわけ

『BIG WAVE 2019』レポート/ 01 Interview

今年で18回目を迎える、ひたちなかのレゲエフェス『BIG WAVE 〜SMILE KIDS SMILE JAPAN〜』。毎年今をときめくジャパレゲやヒップホップのアーティストやサウンドが全国から一堂に会するのみならず、ずらーっと並んだスピーカーの壁が圧巻!! と話題だ。なぜこんなことになっているのか!? 18年間、成長してこられた訳は? 現場で主催者に聞いてみた。

出演したサウンドシステムの紹介と舞台裏の模様はコチラ!
『BIG WAVE 2019』レーポト/02 Sound System Report

左からMINORITY SS(茨城)、BACK DRAFT SS(茨城)、BURN DOWN SS(大阪)

左からRISKY DICE SS(大阪)、LEVEL EIGHT SS(大阪)、KASHIMA SOUND SS(茨城)

サウンドシステムで繋がった縁は宝物

MINORITY Sound System(Ibaraki)/PAPA TOSHI

『BIG WAVE』が例年6基のサウンドシステムが並ぶ“見本市”のようになった経緯を教えてください

 『BIG WAVE』は2001年にサーフィン大会の前夜祭として阿字ヶ浦海岸で始まりました。僕は水戸で『PERFECT LIBERTY(以下“パフェリバ”)』 というレゲエイベントを1999年から継続しており、2003年には自分のサウンドシステムが完成。

以降、前夜祭からレゲエの野外イベントとして『BIG WAVE』を引き継ぎ、主催をする傍らでシステムを出すようになりました。

“パフェリバ”ファミリーも次々とサウンドシステムを作り、2005年の『BIG WAVE』には4基が並ぶことに。那珂湊漁港、国営ひたち海浜公園へと会場が大きくなったことで2012年には6基にまで増えました。

音源はメインのPAを介してLRで3基ずつに振られ、各自でコントロールされる。

茨城県もまた、サウンドシステムが多いイメージがあります。

保管場所に困らないないからかな(笑)? 最初期の『BIG WAVE』には東京のTAXI HI-FIとSUN SETがサウンドシステムを出していました。以降、地元の茨城を中心に20近いサウンドシステムが登場しています。福島や千葉、横浜などのサウンドがフルセットを持ってきてくれたこともあります。

木のぬくもりを感じさせるMINORITY Sound System。ベーシックなバックロードのLOとバスレフのLO MIDから放たれる音が調和。

サウンドシステム6基、5千人規模のフェスへと成長してこれたポイントは?

まわりを巻き込んでいったからでしょうか。初めはファミリーがサウンドシステムを出していましたが「どうせなら親交があるほかのシステムも誘おう!」という流れになり、今に至ります。

また『BIG WAVE』の初期メンバーが商工会議所の青年部に所属していたこともあり、自分も一時期参加していました。その時期に市や県の後援を取りつけ、認知が広がりました。

DIYサウンドシステムの音響にこだわっている理由はありますか? 

“パフェリバ”を始めた当初はジャマイカへ行くために貯金をしていましたが、ダブプレートを録音するには資金が幾らあっても足りない。結局、そのお金でサウンドシステムを作って“パフェリバ”と『BIG WAVE』に役立てることにしました。

サウンドシステムを作ったことで、さらにたくさんの仲間とリンクすることができた。自分にとってこの繋がりは宝物であり、大切にしていきたいと思っています。

茨城組は前日搬入。フォークリフトと腰痛防止ベルトが大活躍! 音楽を志す者はBOX BOYやフェスのボランティアから参加し、“パフェリバ”で経験を積んで『BIG WAVE』の舞台をめざす。

『BIG WAVE』にはサウンドシステムにまつわる色々なドラマがありますね。

RISKY DICEがこの舞台で宣言して1年後にサウンドシステムを実際に作ってきてくれたり、BACK DRAFTや大阪のEMPERORも『BIG WAVE』に向けてリニューアルをしてくれたり。その流れで、茨城と大阪のシステムのコラボレーションという展開になりました。

サウンドシステムを作って維持するって、すごく大変だから。やっている者同士、お互い「あいつ本気だな」というリスペクトがあると思います。

“SMILE KIDS” と冠し、チャリティーを行なっている理由は何でしょうか。

毎年爆音を鳴らさせてもらうお礼に、また、もっと『BIG WAVE』に共感してもらうため、大義としてチャリティーを行うことにしました。当初は世界の子どもへワクチンを届ける団体に寄付をしていましたが、もっとリアルなことにお金を使うために、ひたち市の養護施設をサポートすることに。餅つき大会に呼ばれたり、子どもたちを 『BIG WAVE』に招待したり、交流を育んでいます。

オリジナルタオルの売り上げはスニーカーや卒業時に贈るスーツなどに変わる。(写真提供:BIG WAVE)

20周年に向けて『BIG WAVE』が目指すことを教えてください。

レゲエのよいところは、小さい子からお年寄りまで親しみを持てる幅の広さ。子どもたちを笑顔にしたい、音楽で繋がった縁を大事にしたい。共感できる仲間を増やして、少しずつ成長していきたいです。

もうすぐ20周年。いつか「小さい頃にBIG WAVEへ行って音楽を志した」という子が現れてくれたら最高です。

BIG WAVE 2019 Official Websiteはコチラ!

REGGAE ZIONによる『BIG WAVE 2019』出演アーティスト楽曲のプレイリストをCheck!
RYO THE SKY WALKER、PERTER MAN、寿君、BES、APPLO、RAY etc……

前夜も当日の朝もスピーカーを運んでいたICHINOは1st EPを配信したばかり。大阪からIKAMENも帰ってきて、裏方に、演者に活躍。
ファミリーから横浜のクラッシュ「BODEGA BATTLEFIELD’45 SHOOT OUT ‘2018」でチャンピオンに輝いたBLOODKIES。リフト捌きからサウンドプレイまでこなす。
終演時のステージショット。中央がPAPA TOSHI氏。

『BIG WAVE 2019』 のアフターパーティ、2月21日(Sat)の 『PERFECT LIBERTY』 コチラ!

10月11日(Fri)『PERFECT LIBERTY』 からCOCOA TEA JAPAN TOURがスタート!

※アイコン付の写真は全てBIG WAVE Official/Real☆Shot MASATO提供

後記 :マンスリーで20周年の 『PERFECT LIBERTY』、18周年の 『BIG WAVE』 を通して子どもに夢を、若手に修行と活躍の道筋を示し続ける。そして、爆音を轟かせる大義としてのチャリティー活動。開催地へ還元する心意気も、愛される理由のひとつだろう。 台風直撃前夜の開催となった 『BIG WAVE 2019』 。集まったチャリティータオルの売り上げの一部から、翌週、隣県千葉の被災地へ物資を届けた。これもまた、音楽が生んだシナジーだ。アーティストやサウンド同士、サウンドシステム同士が刺激しあう、そんな風景が “レゲエのサンドマンはかっこいい” と改めて感じさせてくれた 『BIG WAVE 2019』 だった。

9 Aug

映画『SOUND SYSTEM』のメッセージ #002

〜サウンドシステム・カルチャーの歴史と魅力、未来〜

ストリート/アンダーグラウンド・カルチャーを追うSeb Carayol(セブ・カレイヨル)監督によるドキュメンタリー・フィルム『SOUND SYSTEM』東京を皮切りに日本各地での上映を前に、この映画を構成する10のエピソードそれぞれの概要を紹介し、メッセージを深読みしてみよう。

映画『Sound System』のトレイラー・ムービーをCheck!

#EP1
サウンドシステムの発祥をジャマイカで辿る

1950年代のジャマイカでサウンドシステムが誕生し、広まった背景を紐解くエピソード1。最初期のサウンドシステム・ビルダー、Hedley Jones(ヘドリー・ジョーンズ)やMERRITONE(メリトン)Sound Systemのサウンドマンへの貴重なインタビューは必見。

▷▷▷POINT
サウンドシステムは音楽を聴くのではなく、感じるための装置。自分たちの楽しみを創り出すべく、庶民の手によって生みだされた。

#EP2
ダンスの下世話な手描き看板が、文化遺産!?

キングストンの街で、とあるおばちゃんが集めているベニヤ板には18禁ワードが踊る。ダンスホールの看板は、時代の流行や風俗を伝える貴重な資料。また彼女は、それらにアウトサイダー・アート(美術教育を受けていない人による芸術)の価値を見出す。

▷▷▷POINT
サウンドシステムのダンスは誰もが等身大で集える場所。洗練されていなくても、リアルなアプローチほど時代を映し出す。

#EP3
OLD SCHOOL HIP HOPと移動式スピーカーの蜜月

70年代以降のNYではDJ Kool Herc(クール・ハーク)やDISCO TWINS(ディスコ・ツインズ)らヒップホップのサウンドシステムが人気を博していた様子が、ノリノリで語られる。また、街では “CASSETTE BOOM BOX”、いわゆるラジカセが音楽の普及にひと役買っていた。

▷▷▷POINT
サウンドシステム=移動式ディスコの役割は、文化や情報を伝えるメッセンジャー。

#EP4
トリニダードの誇り高きインド移民カー・サウンド

乗用車の上に鎮座するバカでかい2発の拡声器から流れるのは、インド映画音楽のレコード。トリニダード・トバゴ共和国は、インド系移民の子孫が人口の3割以上にのぼる。宣伝カーを生業とする人々は、一家でカー・サウンドシステムを作り、サトウキビ畑でクラッシュを繰り広げる。

▷▷▷POINT
街では広告や公共性を伴う情報発信で営業し、爆音は苦情が出ない場所で鳴らすスタイル。いずれにせよ、サウンドシステムは借り物ではないアイデンティティを示す有効な手段といえる。

#EP5
UKのサウンドシステムとNottinghill Carnival

100万人規模に膨れあがったノッティングヒル・カーニバルの歴史と重ね、イギリスはロンドンにおけるサウンドシステム文化の黎明期を振り返る。差別や貧困に対する抵抗、DIY精神、移民の文化だということ。構造はジャマイカと同じだが、背景には今なお残る移民と西洋社会の摩擦がある。

▷▷▷POINT
街が持っている社会的な課題と文化を結びつけて企画をし、ムーブメントを起こす。

#EP6-7
地元民熱狂!! 北ブラジルのモンスターシステム

ブラジルは、アメリカ大陸最大の爆音大国。北部で流行する “TCNO BRREGA(テクノブレガ)” は、ソカ調のチープなダンスミュージックであり、音源をばら撒いてイベントに集客するビジネスモデルも指している。名門の大手ファミリーが導入する、動物や神々を模したド派手かつ舞台装置のようなスピーカーの裏側に密着!

▷▷▷POINT
地域のニーズに合わせた音楽シーン/ビジネス作りが、地域活性に繋げるカギ。

#EP8
現代アートに宿るLee “Scratch” Perryと日本人の発想力

NYを拠点とするTom Sachs(トム・サックス)は、2019年に日本でも大規模な個展を開催した注目の現代アーティストだ。ジャマイカと日本に見出したDIY精神から想を得ているのが、サウンドシステムのインスタレーション作品群。リー・ペリーの映像を交え、トムの経歴と思考に迫る。

▷▷▷POINT
外から入ってきたものを、身近なものを使ってアレンジし、創造へ繋げる。

#EP9
21世紀はサウンドシステムがイベントの主役

ロックとダンスミュージックの融合を体現するNYのディスコ・パンクバンド『LCD Sound System』。彼らのサウンドシステムは、スピーカーとともに積み上がるMcIntosh(マッキントッシュ)のアンプが “映え度” 満点! メンバーはDJをしながらプロジェクションや光の演出もこなす。

▷▷▷POINT
スピーカー自体が主役になるデザイン、仕掛けを施してサウンドシステムの価値を高める。

#EP10
音楽の発展に寄与したサウンドシステム文化を守る

画面いっぱいに映し出されるのは、今なお通電するJAH LOVE MUSIC(ジャー・ラブ・ミュージック)のアンプや、KING TUBBY’S HOMETOWN HI-FI(キング・タビーズ・ホームタウン・ハイファイ)のスピーカーボックス。それぞれジャマイカミュージアムの館長と、イギリスのレゲエ考古学者が所有/保存する。彼らはこれらの機材を、世界音楽史の重要文化財と位置づける。

▷▷▷POINT
サウンドシステムが世界を席巻する今、文化を保護し、伝承することの重要性。

映画『SOUND SYSTEM』のメッセージ #001▷▷▷
監督紹介はこちら!

6Th,Sun,Oct▷▷▷
映画『SOUND SYSTEM』の東京上映イベントInfoはこちら!

29 Jul

映画『SOUND SYSTEM』のメッセージ #001

〜ジャマイカで生まれ世界中に広がるサウンドシステム・カルチャーのドキュメンタリーが日本上陸

2019年『逗子海岸映画祭』のラインナップに『SOUND SYSTEM』のタイトルを発見し、楽しみにしていた人も少なくないだろう。残念ながら、上映は雨天のため中止に。しかし、今後も国内で鑑賞できるチャンスがあるとか……!? そこで、全国のサウンドシステムファンへ向け、このフィルムについて紹介したい。

監督はスケボーとレゲエ好きのフランス人

監督であるSeb Carayol(セブ・カレイヨル)の肩書きは、著述家/ジャーナリスト/キュレーター、そしてディレクターだ。特にスケートボード・カルチャーへの造詣が深く、これまでの著作には80年代〜のコアなボード・グラフィック集『Agents Provocateurs』や、サンフランシスコ発のストリートブランド『FTC』のオフィシャル本などが挙げられる。

また、セブは大のレゲエ狂で、2017〜2019年にかけてパリ、サン・パウロ、LAの3都市を巡回した 展覧会『Jamaica , Jamaica !』のキュレーションを手がけている。ジャマイカの音楽文化を総括するこの展覧会には、KING TUBBY’S HOMETOWN HI-FIのスピーカーボックスをはじめとする、貴重なコレクションや資料がずらりとお目見え。会場には実際にサウンドシステムが導入されて話題を呼んだ。

(映像はサン・パウロでの『Jamaica,jamaica!』展示風景)

世界中に根づくサウンドシステムを“文化”として切り取る

近代音楽史において、ジャマイカに端を発したDJ、MC、DUB、REMIXといった手法/概念による影響は計り知れない。中でも、サウンドシステム = 移動式ディスコのローカライズ・パワーに焦点を当てたのが、映画『SOUND SYSTEM』だ。

本作はセブが写真家でジャーナリストの妻とともに制作している、アンダーグラウンド・シーンを追ったドキュメンタリー・フィルムシリーズの1本。「サウンドシステムはこんな風に発生したのか」、「世界にはこんなサウンドシステム・シーンが存在するのか!」と、ワクワクさせられる10のエピソードで構成されている。

ジャマイカとイギリスでその歴史を振り返るほか、トリニダード・トバゴ、アメリカ、ブラジルなどで独自に進化を遂げたサウンドシステム・カルチャーを取材。

2018年にレゲエがユネスコの無形文化遺産に指定されたのは、ご存知の通り。サウンドシステムはさしづめ有形文化財といったところか。監督はこの爆音装置にエンターテイメントのみならず、文化遺産という角度からも光を当て、未来へのヒントまでも示唆する。

音圧強めのサウンド・トラックとミュージック・ビデオのようなテンポのよい編集で、10のエピソードを駆け抜ける本作。監督は世界中のクラブやパーティでプレイするレゲエ・セレクターの顔も持つ。願わくば、良質な音響で鑑賞したい映画だ。

監督、Seb Carayolによるレゲエ・セレクションはこちら!

映画『SOUND SYSTEM』のメッセージ #002▷▷▷
10エピソードのまとめはこちら!!

30 Sep

[一部訂正]イベント告知、SNS転載に関する重要なお知らせ

平素より当websiteやSNSアカウントをご覧いただき、誠にありがとうございます。
至らない点も多々ある中、暖かく見守ってくださるサウンドシステムファンの皆様、サウンドシステムオーナー様はじめ、関係者の方々に最大級の感謝を申し上げます。
日本のサウンドシステム=移動式スピーカー文化の振興を目的とした当websiteでは、イベントカレンダーを基軸に、Instagramを利用して情報を拡散させていただいております。

①イベントカレンダーについて

管理人が足と肉眼でイベント情報を収集し、手作業でカレンダーへ更新しております。
掲載基準は下記の通りとなっております。

■サウンドシステムを会場に持ち込んでのイベントであること。
(どこからどこまでをサウンドシステムをするかは微妙なラインですが、可動式スピーカーであり、レゲエ音楽と、また地域の音楽シーンと密接に関係して稼働されている音響さんも含めることとします)

■フライヤーと広報されている開催内容に、サウンドシステム名が記載されていること。

■レゲエとその関連音楽であること。
(Hip HopやBass Music、Dance Music、World Music、和モノなど柔軟に対応します)

>>>イベント情報募集のお願い

独力でイベントカレンダーの更新を行ってきましたが、情報収集の限界を感じて参りました。
「システムを入れてダンスを開催するよ!宣伝してくれてもいいよ!」という主催者様、開催者様におかれましては、メールにて情報をご提供いただければ幸いです。優先的に掲載させていただきます。

■ 送付先アドレス ■
soundsystemfun@gmail.com

■ メール件名 ■
月/日(開催県)サウンドシステム正式名
※例>>>
4/20(東京)SOUNDSYSTEMFUN with Sound System

■ メール本文 ■
フライヤー画像を添付の上、イベント紹介文を本文にペーストしてください。
※開催場所、日時、料金について情報が不足している場合、掲載できないケースがあります。

※イベント情報のご提供に関しては、ご返信は出来かねます。ご容赦ください。

※その他、Twitter、InstagramでのDM、タグ付けも承ります。

②Instagramについて

サウンドシステムの魅力や現場の楽しさを、国内外問わず広くシェアすることを目的としています。

■websiteのイベントカレンダーに掲載したイベントについて、開催当日に告知いたします。
(フライヤーのコラージュ画像を投稿いたします)

■イベント開催の翌週に、投稿されているサウンドシステムの写真から、ランダムに選んでリポスト(転載)させていただきます。

・基本的に公的なシチュエーションに限ります。
・写真はサウンドシステムの全体像、それに加えてサウンドシステムが設置された現場の様子が分かるもの。(搬出入風景など、サウンドシステム文化が伝わるようなものに限り、例外あり)
・当アカウントが承認されていない鍵アカウントから、また複数枚投稿の2枚目以降から転載することはございません。
・開催場所の位置情報も掲載いたします。(無許可の音出しについては、環境を守る意味でも、場所を伏せるか転載を避ける場合がございます)
・見逃してしまったり、うっかりしてしまうこともあります。もし転載をご希望の場合は、タグ付けや#soundsystemfunをご利用下さい。

※Instagramという媒体自体に寿命があると考えられるため、ある一定期間、“皆様と一緒に情報共有を楽しむ”というスタンスで運営してまいります。

③訂正:サウンドシステム常設のお店について

バーやクラブ、レコード店など、全国に非常にたくさんあり、それぞれにユニークな取り組みがなされ、地域の方々から愛されていることは承知しております。
ただ、音楽がかかる店舗や施設には全て、何らかの音響装置(サウンドシステム)が備わることになり、それらを全て拾うことは現状では不可能です。

レゲエスタイルのサウンドシステムを常設するお店やスペースをまとめた全国MAPを、LINK付きで当サイトに掲載させていただき、随時更新いたします。

サウンドシステムを店外に持ち出してのイベントにつきましては、イベントカレンダーに掲載させていただきます。

もちろん、管理人も移動式サウンドシステムだけを愛しているのではなく、色々な現場へ足を運びます。このような縛りでwebサイトを運営するに至ったのは、この文化を皆様と一緒に育て、守っていきたいと考えてのことです。

★基本的には一人ではできないため、サウンドシステムの周りには地域の特色を備えたコミュニティが形成されること。

★大きな音を出すことによって、特定の音楽好き以外の一般市民の耳にも音楽やメッセージを届けることができること。

上記2つの★に挙げた要素は、この文化の発祥地であるジャマイカで体現されてきたことではないでしょうか。

つまり、サウンドシステムは公共性の高い資源であるといえます。うまく使えば多くの人に親しまれますが、ただ鳴らすだけでは、マナーの啓蒙が追いつかなければ、苦情がきて “鳴らせる場所” を失いかねないことは皆様ご承知かと存じます。

日本全国に数百にのぼるサウンドシステムが存在しますが、こだわりの音を満足に鳴らす機会や場所は非常に限られているのが現状です。それぞれに想いやコンセプトは異なるかと存じますが、せっかく持っておられるなら、倉庫に寝かせておくばかりではもったいありません。

家族や友人と楽しむために所有・稼働させている方も多いかと存じますが、一定以上の音量であれば、周辺地域に影響をもたらすと考えられます。

1980年代にRANKIN TAXI氏が日本に持ち込んで以来、日本にも脈々と続くこの文化においては、各地のサウンドの皆様が独自の活動を展開され、シーンを築いてこられました。今さらこのような運動は不必要であるような気もします。ただ、管理人の身近にも多数のサウンドシステムがあり、苦情や集客に悩む姿を目の当たりにしてきました。当アカウントのために情報収集をする中で「北海道にも、沖縄の離島にもシステムがあったのか!」と、日々感激させられております。また、「これからサウンドシステムを作って鳴らしてみたい」という若い人もたくさんおり、その意欲をサポートする諸先輩方やビルダーさん、サウンドシステム好きの皆さんも確実に存在しております。

存分に鳴らしても迷惑がられない土壌作りに取り組むことで、よりよい爆音が全国で鳴り響き、ジャマイカともヨーロッパとも、他のアジアの国々ともひと味違う、独自の文化として次世代へと引き継がれていくことを望みます。

何より、大好きな重低音の風を、思いきり浴びられる国であってほしい。この特別な経験を多くの人とシェアし、不安な世の中を少しでも明るくすることができれば、こんなに幸せなことはありません。

至らない点が多いことは重々承知しておりますので、お気付きのことは何なりとメールまでご指摘いただければ幸いです。当サイトに関わることなくサウンドシステムを運営していくという方々もいらっしゃって当然であり、それはそれで心強いものと考えております。

ちなみに、管理人は特定のサウンドやシステムに所属しておりません。
(訂正:2019年4月より、長年の友人であるPressure High Sound Systemに所属することとなりました。サウンドシステムの設営やハード面について身を以て学びたいとの理由より)

ここまで目を通してくださり、誠にありがとうございました。

今後とも皆様のご活躍を楽しみにしております。

どうぞよろしくお願いいたします。

管理人  YURIKO

3 Jul

“Jamafes 大阪”は7/15(Sun)開催!! 名古屋のレポートはコチラ!

「ジャマイカフェスティバル大阪」は
7月15日(日)に「長居公園」にて開催!

「JA-JA LINKS Sound System」、「 TIKI-POTO Sound System」、「DUB LIBERATION Sound System」のジャンルが異なる3サウンドシステムが出動。音の聴き比べを楽しもう!
一部ではRub a dubタイムもあり。日本で最もジャマイカ気質(!?)な大阪のDee-Jayらによるマイク合戦は白熱することうけあい。
大阪中のReggae Record ShopやJerk chicken店による出店もお見逃しなく!  グルメもレコードdigも楽しめる。

今回も漫画家・石原まこちんによるイラストをMash up!

“ジャマフェス大阪”の前に、6月24日(日)に終了した名古屋市栄「久屋広場」での「ジャマイカフェスティバル」の模様を一部お届け!
30度超えのジャマイカばりの太陽の下、ダンスホールから遠のいている人、子連れの人、外国人、サウンドマン、ダンサーなど誰もが足を運びやすいシチュエーション。誰もが楽しめ、音楽通も満足できるラインナップで、大盛況のうちに幕を閉じた。

設営中の「Frequency Frenzy Sound System」。

「Real Foundation Sound System」もセッティング中。

完成!計6Scoops。この前の広場で100名以上のダンサーによるShow caseやGuest ArtistらによるLiveが繰り広げられる。

全国から集結したJerk chickenの名店も準備万端!

11時のオープンと同時に売れ行き上々。

レコードエリアにはサウンドシステムビルダー「Country Act」のブースもあり、工作ゴコロをくすぐる。

その隣に「Country Act」が手がける「Frequency Frenzy Sound System」が並び、Foundation、Oldies、Roots reggaeのサウンド、レコード店主、Mighty Crown からPapa Cojieも選曲。

Record Stallも気合十分。

まさかの飛び入りゲスト! 前夜に名古屋公演を行ったCarlton LivingstonとLone Ranger。

メインステージは、ACKEE&SALTFISHはじめ地元アーティストや東海で活動するサウンドの面々が観客を盛りあげる。

Kidsがたくさん。

レゲエ、アフリカ雑貨、地元作家のクラフト作品などのマーケットも賑わいを見せた。

当サイトの展示ブース。オリジナルステッカーは早々に品切れに。

ご覧いただいた方々ありがとうございました。“ジャマフェス大阪”でも展開予定!

9 Jun

6/24(sun)に名古屋で開催の無料イベント“ジャマフェス”と石原まこちんがコラボ!?

今年も“ジャマフェス”がやってくる!

来たる6月24日(日)に名古屋は栄の久屋広場で開催される“JAMAICAN FESTIVEL〜レゲエ&キュイジーヌ”は、入場無料の野外フェス。ジャマイカ文化の普及振興を目的に、かの島のあらゆるカルチャーを紹介。

 

2サウンドシステム、ダンサー100名以上!!

会場には2基のサウンドシステムによるレゲエミュージックが溢れ、総勢100名以上のレゲエダンサーによるショウケース、愛知を中心とする東海地方はもちろん、関東からも召喚したレゲエ・サウンドのセレクター(DJ)などが競演。古き良きレゲエから最新の曲まで、青空の下でたっぷり堪能を♫ 選りすぐりのレコードを持参する全国のレゲエ・レコード店も軒を連ねる。

ジャマイカ名物・ジャークチキンは7タイプが勢ぞろい! それ以外の珍しいジャマイカンフードも目白押しなので、この機会に味わってみて。

 

石原まこちんをMash Up!?

間近に迫った“ジャマフェス”では、ジャマイカやレゲエにまつわるアート作品や写真、カルチャー紹介の展示コーナーも設置。そちらで今回展示をする一人が、ゆる〜い作風で人気のイラストレーター・石原まこちん氏。実はレゲエマニアの作者によるマンガ「JAH3名様」は、レゲエ愛好家には知られた名作! ディスクガイドや独自のダブミックスマンガといった手法を織り交ぜた、完全オリジナルスタイルの一冊だ。その、ゆるいレゲエアーティスト似顔絵を“ジャマフェス”がマッシュアップ!? レゲエ好きならモデルが誰だか分かるはず!?

8 Mar

“OBF Japan Tour”先行予約でサイレンブランド”Benidub”のトートバッグプレゼント

3月23日(金)〜に迫ったスイスのモンスターサウンドOBF Japan Tour!!

OBFが前回2015年に来日したとき信頼関係を築いた、SUSHI AUDIO Workshopとeastaudioのサウンドシステム。今回のツアーでは、この再タッグにも注目が高まる。両サウンドシステムでは来たる3月23日(金)の東京公演へ向け、21inchサイズユニットのサブウーファーを新作。この日がお披露目となる。

鳴らすことへ執念を燃やすSUSHI AUDIO、VOID acousticをはじめ世界のサウンドシステムを日本へ紹介するeastaudio(TOKYO SOUNDSYSTEM LABORATORY)が手を組んだネクストレベルの轟音に身を任せるのが楽しみだ。

 

その東京公演と、大阪公園の前売り予約特典として、

メール予約者先着30名にトートバッグをプレゼント!!

最近日本でも利用者が増えつつある、スペインのダブサイレンやエフェクターメーカーブランド「BENIDUB」の両面ロゴ入り。LPレコードが数枚収まるサイズ感も◎。通常¥1,200のバッグなので、かなりおトク!

 

ツアーは東京、大阪、福岡と3都市、3連夜にわたって敢行される。もちろん全都市爆音保証付!!!

OBF Japan Tour”GLOBAL DUB SESSION”@Tokyo

OBF Japan Tour”OSAKA DUB MEETING SPECIAL”@Osaka