映画『SOUND SYSTEM』のメッセージ #001

29 Jul

映画『SOUND SYSTEM』のメッセージ #001

〜ジャマイカで生まれ世界中に広がるサウンドシステム・カルチャーのドキュメンタリーが日本上陸

2019年『逗子海岸映画祭』のラインナップに『SOUND SYSTEM』のタイトルを発見し、楽しみにしていた人も少なくないだろう。残念ながら、上映は雨天のため中止に。しかし、今後も国内で鑑賞できるチャンスがあるとか……!? そこで、全国のサウンドシステムファンへ向け、このフィルムについて紹介したい。

監督はスケボーとレゲエ好きのフランス人

監督であるSeb Carayol(セブ・カレイヨル)の肩書きは、著述家/ジャーナリスト/キュレーター、そしてディレクターだ。特にスケートボード・カルチャーへの造詣が深く、これまでの著作には80年代〜のコアなボード・グラフィック集『Agents Provocateurs』や、サンフランシスコ発のストリートブランド『FTC』のオフィシャル本などが挙げられる。

また、セブは大のレゲエ狂で、2017〜2019年にかけてパリ、サン・パウロ、LAの3都市を巡回した 展覧会『Jamaica , Jamaica !』のキュレーションを手がけている。ジャマイカの音楽文化を総括するこの展覧会には、KING TUBBY’S HOMETOWN HI-FIのスピーカーボックスをはじめとする、貴重なコレクションや資料がずらりとお目見え。会場には実際にサウンドシステムが導入されて話題を呼んだ。

(映像はサン・パウロでの『Jamaica,jamaica!』展示風景)

世界中に根づくサウンドシステムを“文化”として切り取る

近代音楽史において、ジャマイカに端を発したDJ、MC、DUB、REMIXといった手法/概念による影響は計り知れない。中でも、サウンドシステム = 移動式ディスコのローカライズ・パワーに焦点を当てたのが、映画『SOUND SYSTEM』だ。

本作はセブが写真家でジャーナリストの妻とともに制作している、アンダーグラウンド・シーンを追ったドキュメンタリー・フィルムシリーズの1本。「サウンドシステムはこんな風に発生したのか」、「世界にはこんなサウンドシステム・シーンが存在するのか!」と、ワクワクさせられる10のエピソードで構成されている。

ジャマイカとイギリスでその歴史を振り返るほか、トリニダード・トバゴ、アメリカ、ブラジルなどで独自に進化を遂げたサウンドシステム・カルチャーを取材。

2018年にレゲエがユネスコの無形文化遺産に指定されたのは、ご存知の通り。サウンドシステムはさしづめ有形文化財といったところか。監督はこの爆音装置にエンターテイメントのみならず、文化遺産という角度からも光を当て、未来へのヒントまでも示唆する。

音圧強めのサウンド・トラックとミュージック・ビデオのようなテンポのよい編集で、10のエピソードを駆け抜ける本作。監督は世界中のクラブやパーティでプレイするレゲエ・セレクターの顔も持つ。願わくば、良質な音響で鑑賞したい映画だ。

監督、Seb Carayolによるレゲエ・セレクションはこちら!

映画『SOUND SYSTEM』のメッセージ #002▷▷▷
10エピソードのまとめはこちら!!

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