映画『SOUND SYSTEM』のメッセージ #002

9 Aug

映画『SOUND SYSTEM』のメッセージ #002

〜サウンドシステム・カルチャーの歴史と魅力、未来〜

ストリート/アンダーグラウンド・カルチャーを追うSeb Carayol(セブ・カレイヨル)監督によるドキュメンタリー・フィルム『SOUND SYSTEM』東京を皮切りに日本各地での上映を前に、この映画を構成する10のエピソードそれぞれの概要を紹介し、メッセージを深読みしてみよう。

映画『Sound System』のトレイラー・ムービーをCheck!

#EP1
サウンドシステムの発祥をジャマイカで辿る

1950年代のジャマイカでサウンドシステムが誕生し、広まった背景を紐解くエピソード1。最初期のサウンドシステム・ビルダー、Hedley Jones(ヘドリー・ジョーンズ)やMERRITONE(メリトン)Sound Systemのサウンドマンへの貴重なインタビューは必見。

▷▷▷POINT
サウンドシステムは音楽を聴くのではなく、感じるための装置。自分たちの楽しみを創り出すべく、庶民の手によって生みだされた。

#EP2
ダンスの下世話な手描き看板が、文化遺産!?

キングストンの街で、とあるおばちゃんが集めているベニヤ板には18禁ワードが踊る。ダンスホールの看板は、時代の流行や風俗を伝える貴重な資料。また彼女は、それらにアウトサイダー・アート(美術教育を受けていない人による芸術)の価値を見出す。

▷▷▷POINT
サウンドシステムのダンスは誰もが等身大で集える場所。洗練されていなくても、リアルなアプローチほど時代を映し出す。

#EP3
OLD SCHOOL HIP HOPと移動式スピーカーの蜜月

70年代以降のNYではDJ Kool Herc(クール・ハーク)やDISCO TWINS(ディスコ・ツインズ)らヒップホップのサウンドシステムが人気を博していた様子が、ノリノリで語られる。また、街では “CASSETTE BOOM BOX”、いわゆるラジカセが音楽の普及にひと役買っていた。

▷▷▷POINT
サウンドシステム=移動式ディスコの役割は、文化や情報を伝えるメッセンジャー。

#EP4
トリニダードの誇り高きインド移民カー・サウンド

乗用車の上に鎮座するバカでかい2発の拡声器から流れるのは、インド映画音楽のレコード。トリニダード・トバゴ共和国は、インド系移民の子孫が人口の3割以上にのぼる。宣伝カーを生業とする人々は、一家でカー・サウンドシステムを作り、サトウキビ畑でクラッシュを繰り広げる。

▷▷▷POINT
街では広告や公共性を伴う情報発信で営業し、爆音は苦情が出ない場所で鳴らすスタイル。いずれにせよ、サウンドシステムは借り物ではないアイデンティティを示す有効な手段といえる。

#EP5
UKのサウンドシステムとNottinghill Carnival

100万人規模に膨れあがったノッティングヒル・カーニバルの歴史と重ね、イギリスはロンドンにおけるサウンドシステム文化の黎明期を振り返る。差別や貧困に対する抵抗、DIY精神、移民の文化だということ。構造はジャマイカと同じだが、背景には今なお残る移民と西洋社会の摩擦がある。

▷▷▷POINT
街が持っている社会的な課題と文化を結びつけて企画をし、ムーブメントを起こす。

#EP6-7
地元民熱狂!! 北ブラジルのモンスターシステム

ブラジルは、アメリカ大陸最大の爆音大国。北部で流行する “TCNO BRREGA(テクノブレガ)” は、ソカ調のチープなダンスミュージックであり、音源をばら撒いてイベントに集客するビジネスモデルも指している。名門の大手ファミリーが導入する、動物や神々を模したド派手かつ舞台装置のようなスピーカーの裏側に密着!

▷▷▷POINT
地域のニーズに合わせた音楽シーン/ビジネス作りが、地域活性に繋げるカギ。

#EP8
現代アートに宿るLee “Scratch” Perryと日本人の発想力

NYを拠点とするTom Sachs(トム・サックス)は、2019年に日本でも大規模な個展を開催した注目の現代アーティストだ。ジャマイカと日本に見出したDIY精神から想を得ているのが、サウンドシステムのインスタレーション作品群。リー・ペリーの映像を交え、トムの経歴と思考に迫る。

▷▷▷POINT
外から入ってきたものを、身近なものを使ってアレンジし、創造へ繋げる。

#EP9
21世紀はサウンドシステムがイベントの主役

ロックとダンスミュージックの融合を体現するNYのディスコ・パンクバンド『LCD Sound System』。彼らのサウンドシステムは、スピーカーとともに積み上がるMcIntosh(マッキントッシュ)のアンプが “映え度” 満点! メンバーはDJをしながらプロジェクションや光の演出もこなす。

▷▷▷POINT
スピーカー自体が主役になるデザイン、仕掛けを施してサウンドシステムの価値を高める。

#EP10
音楽の発展に寄与したサウンドシステム文化を守る

画面いっぱいに映し出されるのは、今なお通電するJAH LOVE MUSIC(ジャー・ラブ・ミュージック)のアンプや、KING TUBBY’S HOMETOWN HI-FI(キング・タビーズ・ホームタウン・ハイファイ)のスピーカーボックス。それぞれジャマイカミュージアムの館長と、イギリスのレゲエ考古学者が所有/保存する。彼らはこれらの機材を、世界音楽史の重要文化財と位置づける。

▷▷▷POINT
サウンドシステムが世界を席巻する今、文化を保護し、伝承することの重要性。

映画『SOUND SYSTEM』のメッセージ #001▷▷▷
監督紹介はこちら!

6Th,Sun,Oct▷▷▷
映画『SOUND SYSTEM』の東京上映イベントInfoはこちら!

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